〜 ツ ボ の 押 し 方 ( 全 ツ ボ 共 通 ) 〜
押す力の強さは「気持ちがいいと思える強さ」にします。強弱は好みがあると思いますが、強ければよいというものではありません。部位によって使用する指を記載しています。押しやすさと指による力加減を考慮しています(力の強さ…親指>人差し指>中指>薬指)。
すべてツボは、ゆっくり息を吐きながら5秒ほど押し、息をゆっくり吸いながら5秒ほどかけて指の力を抜いてください。これを一ヶ所5〜10回を目安に繰り返してください。体調によって回数を加減した方がよいでしょう。リラックスして押してくださいね。 |
※ツボは、「反応点(症状が現れる点)」でもあり、治療点でもあります。触っただけでも痛みを感じる場合は、「実証」と言い、不必要な気・血・水が滞っている状態で、このような場合はさするだけで十分です。痛みをこらえて押すと逆効果です。逆に、押して気持ちがいい場合は「虚証」であることがおおく、これは必要な気・血・水が不足している状態と考えられます。この場合は、上記のツボの押し方を実践してください。 |
呼吸器 |
●風門(ふうもん) |
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ツボの取り方:頭を前に倒し、左右に動かした時、首の後ろの丸い突起を触り、動いている骨と動いていない骨を見つけます。動いていない骨が胸椎といわれる骨の1番目になります。このツボは、第2胸椎(2番目の骨)の直下の点から指2本外側に取ります。
押す指:自分で手が届く人は中指。人に押してもらう時は親指で軽く押す。
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●肺兪(はいゆ) |
ツボの取り方:上記風門穴で目印にした第2胸椎の一つ下(第3胸椎)の直下の点から指2本外側に取ります。
押す指:自分で手が届く人は中指。人に押してもらう時は親指で軽く押す。
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●定喘(ていぜん) |
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ツボの取り方:頭を前に倒し、左右に動かした時、首の後ろの丸い突起を触り、動いている骨と動いていない骨を見つけます。動いている骨が頸椎と言われる骨で、動いている骨の一番下の骨(動いていない骨のすぐ上)が第7頸椎となります。その第7頸椎の直下の点から指1本分外側に取ります。
押す指:人差し指
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※上記3穴はカイロで温めたり、タオルなどで冷やさないようにすることをお勧めします。風邪の予防、喘息発作の予防、その他呼吸器症状の予防に大変効果的です。また、乾布摩擦も良いでしょう。擦り過ぎにはご注意を。 |
●天突(てんとつ) |
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ツボの取り方:左右の鎖骨の間で、胸骨(胸のまん中にある太い骨)の上際に取ります。
押す指:人差し指
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●太谿(たいけい) |
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ツボの取り方:足の内くるぶしのてっぺんとアキレス腱の中間点に取ります。
押す指:中指
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●風池(ふうち) |
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第2回「頭痛・頭重感」参照。 |
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●尺沢(しゃくたく) |
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第13回「口・のどの症状」参照。 |
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風邪やインフルエンザが流行する季節です。予防には保温と加湿が重要です。温かいものを食べて、保温をして、部屋の加湿を十分におこなってください。
みなさん、今年一年、お疲れ様でした。来年も色々なツボをご紹介いたしますので、どうぞ宜しくお願いします。お体を大事にされて、良いお年をお迎えくださいね。
次回は『泌尿器の症状』のツボをご紹介します。
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岩下 登 (岩下鍼灸院 院長) |